矯正歯科

不正咬合とは

不正咬合は、上下の歯の噛み合わせに異常がある状態を指します。骨遺伝的な要素に加え、指しゃぶりや口呼吸などの生活習慣によっても生じます。
不正咬合は、見た目の問題だけでなく、虫歯や歯周病の原因にもなります。これは、歯並びに異常があり、歯ブラシが行き届いていないからです。また、食べ物を上手く噛めない、発音しにくい、顎の間接に負担がかかるなど、機能的な問題も引き起こします。最終的に全身に悪影響を及ぼす恐れもあるため、注意が必要です。
治療方法はさまざまで、症状や生活習慣によって異なります。患者様の症状やライフスタイルに合わせて最適な治療方法を提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
不正咬合を放置するリスク

不正咬合は見た目の問題だけでなく、健康や生活の質にも深くかかわる疾患です。将来的にさまざまなトラブルを引き起こす恐れもあるため、早めの治療が大切です。以下で不正咬合を放置するリスクについて解説します。
歯の寿命が短くなる
不正咬合は、歯が正しい位置で噛み合っていない状態です。噛み合わせが悪いと、一部の歯に過剰な力がかかり、歯の摩耗やひび割れ、歯根へのダメージが高まります。また、かみ合わせが悪いと、歯磨きが行き届かず、汚れが溜まりやすいです。結果、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
これらの要因が重なることで、歯の健康が徐々に損なわれ、最終的に抜歯が必要になるケースもあるため、早めの治療が大切です。
発音の不明瞭
歯並びやかみ合わせは、舌や唇、歯の動きを通じて正しい発音を支える役割を持っています。そのため、歯並びやかみ合わせに異常があると、言葉の発音が不明瞭になりやすいです。発音する際、歯の隙間を埋めようと舌が出て、舌足らずのような話し方になるケースもあります。
発音問題は周囲とのコミュニケーションに支障を及ぼし、自信を失う原因にもなります。そのため、発音機能の観点からも早めの治療が望ましいです。
顎関節症の恐れ
顎関節症とは、顎関節や関節を動かしている筋肉の痛みや動きに制限が生じる病気です。かみ合わせが悪く、顎にかかる力のバランスが崩れると、顎の関節や筋肉に慢性的な負担がかかり、顎関節症の発症につながるのです。
顎関節症は頭痛や腰痛、肩こり、咀嚼困難などの症状も引き起こしてしまいます。そのため、かみ合わせの乱れが顎関節に及ぼす影響は軽視できず、放置すると症状が進行してしまうため、早めの治療が欠かせません。
矯正治療のメリット

矯正治療は歯並びやかみ合わせの問題を改善するだけでなく、見た目や機能面において多くのメリットがあります。以下で、矯正治療のメリットについて紹介します。
コンプレックスの解消
矯正治療を行い、歯並びを整えることで、コンプレックスが解消されます。出っ歯、すきっ歯などの見た目の問題は、笑顔に自信を持てなかったり、人前で話すことに抵抗を感じてしまう原因です。
このような悩みは外見へのコンプレックスとして引きずりやすく、自尊心や社会的な積極性にも影響を及ぼします。矯正治療を行うことで、見た目の印象も改善され、自分に対する肯定感も高まります。口元を隠さず、堂々と過ごせ、自然と笑顔が増えるでしょう。
咀嚼機能の向上
矯正治療で嚙み合わせが正しくなると、咀嚼機能が向上します。不正咬合の状態だと、上下の歯が正しくかみ合わず、食べ物を均等に噛みにくいです。結果、一部の歯に負担が集中し、しっかりと噛めなかったり、消化器官に負担がかかります。
矯正治療を行うことで、上下左右のバランスが取れ、すべての歯をきちんと使って食べ物を噛めます。これにより、食べ物を細かく、すり潰す力が向上し、胃や腸などの消化器官の負担も軽減します。
発音の改善
歯並びやかみ合わせに異常があると、舌や唇の動きが制限され、正しく発音しにくいです。矯正治療により歯並びが整うと、舌の位置や動きが安定し、空気の通り道が改善されるため、発音しやすくなります。
言葉をはっきり発音できるようになると、自信にもつながり、楽しくコミュニケーションが取れるようになります。
矯正治療のデメリット
矯正治療は見た目や機能を大きく改善できる反面、デメリットも存在します。デメリットを理解した上で、治療の必要性や自分に合った方法を見極めましょう。以下でデメリットについて詳しく解説します。
費用が高い
矯正治療は見た目の改善を目的としているため、基本的に自費診療です。矯正治療の相場は60〜150万円です。しかし、以下の条件に当てはまる場合、保険治療で矯正できます。
- 先天性の異常があり、かみ合わせが悪い
- 顎変形症の診断を受け、外科処置が必要
- 永久歯萌出不全による噛み合わせの異常
上記のいずれかの条件を満たし、国に指定された医療機関で矯正治療を受ける場合は、保険が適応されます。
治療期間が長い
個人差はありますが、矯正治療は治療期間が長いです。歯はゆっくりと安全に動かす必要があり、1〜3年ほどかかります。症状によってはそれ以上の期間を要するケースもあります。
また、治療中はワイヤーの調整や装置のチェックを行うために定期的な通院が必要だったり、治療後も歯並びを安定させる期間も必要です。矯正治療を始める前に、治療計画と期間を十分に理解し、ライフスタイルに合った治療を選ぶことが大切です。
食事制限がある
矯正装置は繊細な構造であるため、硬い食べ物や粘着性のあるものを食べると、装置が壊れたり、外れてしまうことがあります。また、矯正では歯を動かすため、歯が不安定です。そのため、硬い食べ物や粘着性のある食べ物を控えるよう指示を受けるケースがあります。矯正治療を始める前に、食事制限について理解しておくことが大切です。
LUSIAで行っている矯正治療
LUSIAでは、以下の矯正装置を取り扱っています。
ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯の表側にブラケットを付けた上にワイヤーを通し、引っ張りながら歯を整えていく治療法です。矯正治療の中でもスタンダードな治療法で、幅広い症例に対応しています。
ワイヤー矯正は金属のブラケットやワイヤーを用いるため、目立ちやすいです。
LUSIAでは透明なプラスチックや白いセラミックのブラケット、白いワイヤーに対応しています。装置を目立たせたくない方も安心して治療を受けられます。
マウスピース矯正

マウスピース矯正は、マウスピース型の装置を装着して、歯を動かす方法です。ワイヤーやブラケットを使わないため、見た目が自然で装着していることが分かりにくく、審美性が高いのが特徴です。また、取り外し可能なため、食事や歯磨きもしやすく、口腔内を清潔に保ちやすいです。
治療は段階ごとに作成されたマウスピースを定期的に交換しながら進めていきます。見た目と快適さを重視する人に最適な治療方法です。
根面被覆術による矯正治療の症例写真

術前

術後
治療内容 | 歯列矯正と根面被覆術の併用 |
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治療期間 | 2年 |
合計金額(税込) | 100万円 (矯正治療80万、根面被覆術 2部位 20万) |
リスク・副作用 | 術後に出血、痛みや腫れ、違和感を伴います。矯正後の後戻りのリスクがあります。 |
治療の流れ

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Step1:カウンセリング・検査
気になることや改善したいことをお聞きします。その後、レントゲン写真を撮り、歯や骨格の状態を確認します。
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Step2:治療計画の作成
検査結果を元に、治療方法や期間、費用など、治療に関する計画を立てていきます。患者様が治療内容に納得したうえで治療を進めていくので、ご安心ください。
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Step3:治療開始
歯に矯正装置を装着していきます。装置装着完了後に、装置を付けた状態でのブラッシング方法や過ごし方を指導します。
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Step4:定期的な調整
装置を付けた後は、月に一度来院していただきます。来院時に、歯の動きの状態を確認し、装置を調整します。
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Step5:保定期間へ移行
矯正治療の完了後は、歯が動きやすく、元に戻りやすい状態です。そのため、矯正治療完了後は歯を固定する装置を使い、歯を安定させます。
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Step6:メインテナンス
定期的なメインテナンスを行い、きれいな歯並びを維持していきます。