根面被覆術

根面被覆術

歯肉が下がることで歯根の表面(根面)が露出してしまう「歯肉退縮」。見た目の変化だけでなく、しみる症状や虫歯リスクの増加など、日常生活への影響も少なくありません。根面被覆術は、退縮した歯肉を外科的に回復させ、露出した根面を再び覆うことを目的とした歯周外科処置です。

根面被覆術の適応症

歯根が見えて見た目が気になる場合

歯ぐきが下がり、歯が長く見える状態の改善を目的とします。

知覚過敏がある場合

冷たいもの・甘いものがしみる症状の軽減が期待できます。

矯正治療後に歯肉が退縮した場合

ワイヤー矯正・マウスピース矯正後に歯ぐきが下がるケースに対応します。

歯肉退縮が進行している場合

放置すると歯を支える組織が失われる恐れがあるため、早期の処置が検討されます。

周囲の骨や歯ぐきの状態が良好な場合

骨量・歯肉の厚み・清掃状態など、複数の条件を満たす必要があります。

根面被覆術のメリットとデメリット

メリット

見た目が自然に整う

露出していた歯根が歯ぐきで覆われ、歯が長く見える印象が改善されます。

知覚過敏の軽減が期待できる

冷たいもの・甘いものがしみる症状が和らぐ可能性があります。

虫歯リスクの低下

歯根が覆われることで、虫歯になりやすい部分が保護されます。

歯ぐきの健康維持につながる

歯肉退縮の進行を抑え、歯を支える組織を守る効果が期待できます。

デメリット

術後に腫れや痛みが出ることがある

外科処置のため、数日間は違和感が生じる場合があります。

治癒に時間がかかる

移植した組織が安定するまで、数か月ほど様子を見る必要があります。

日常のケアが重要

ブラッシングや清掃が不十分だと、長期的な効果が維持しにくくなります。

適応が限られる場合がある

歯肉の厚みや骨の状態など、口腔内の条件によっては治療が難しいこともあります。

根面被覆術の手法

根面被覆術には複数の術式があり、代表的なものとして 結合組織移植術(CTG) と 歯肉弁移動術 の2つが挙げられます。

結合組織移植術は、口蓋(上あご)から採取した結合組織を退縮した部位に移植する方法です。組織の厚みや質を高めながら根面を被覆できるため、審美的な回復を求める場合にも広く用いられています。歯肉弁移動術は、退縮部位の隣接した歯肉を移動・延長させて覆う方法で、移植の採取部位が不要なケースなどに選択されることがあります。

どちらの術式が適しているかは、退縮の程度・歯肉の厚みや性状・患者様の口腔内全体の状況を踏まえて判断します。当院では術前に丁寧な診察と検査を行い、最適な方法をご提案しています。

術後の過ごし方と経過観察

術後しばらくは、処置部位への刺激を避けることが回復を早める上で重要です。硬い食べ物や強いうがいは控え、処置した部位は特に丁寧に扱うよう心がけてください。歯ブラシの当て方についても、術後の状態に合わせた指導を行います。

治療後は一定の間隔で通院していただき、組織の治癒状況を確認しながら経過を見ていきます。歯肉の状態が安定した後も、定期的なメインテナンスを続けることが治療効果を長く保つ鍵になります。異変を感じたときや疑問が生じた際は、遠慮なくご連絡ください。

根面被覆術に関するよくある質問

Q. 処置中は痛みがありますか?

麻酔を使用して行うため、処置中に強い痛みを感じることはほとんどありません。術後に軽度の腫れや痛みが出る場合がありますが、処方された痛み止めで対処できる程度であることが多いです。

Q. 保険は使えますか?

保険が適用される場合と、自由診療となる場合があります。退縮の原因や状態によって異なりますので、診察の際に確認させていただきます。

Q. 治療後、どのくらいで回復しますか?

個人差はありますが、移植した組織が安定するまでにおおむね数か月かかります。定期的に経過を確認しながら、状態に応じた指導を行っていきます。

Q. 再発することはありますか?

歯みがきの方法や生活習慣、噛み合わせの影響などによっては、再び歯肉退縮が起こる可能性があります。術後の管理指導をしっかり行い、再発リスクを下げるよう努めています。

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